蛙亭のお笑い界での快進撃が止まりません。2021年はABCお笑いグランプリ3位、キングオブコント6位と、いずれも優勝は逃したものの強烈なインパクトを観る人に与えました。
中でも中野はその声に特徴があり、アドリブ力と並んで彼の強力な武器であり魅力となっています。この記事では中野の声を「声の5つの要素」で独自に評価してみました。
スカパー!無料の日CMでの中野のナレーション
このCMは2020年末にオンエアとなった、クイズ王(井沢拓司)出演のスカパー!キャンペーンCMでした。
中野のナレーションは「問題、今度の1月3日は何が無料の日?」「1月3日はスカパー無料の日」
「たくさんの番組が登録不要ですぐにみられます」と矢継ぎ早にしゃべります。
CMに出演している井沢さんも早口で喋りますが、姿の見えない中野のナレーションがすごく印象的で僕の頭に「1月3日はスカパーが無料」であることがしっかり刻み込まれました。ヤラレました(笑)
やや高くて澄んだ声、それに加えて優しさ・柔らかさ・親しみやすさがあるのが彼の声のプラスの特徴だと思います。
声の5要素で検証
人の第一印象は3秒で決まる。また相手から受ける印象は見た目(視覚情報)が55%、声(聴覚情報)が38%、話の内容が7%といわれています。(メラビアンの法則)
中野は見た目もユニークですが、声でイメージを作り、見る人にインパクトを与えることに成功しています。
では「声に違いを生み出す」5つの要素をみてみましょう。
昨日のピーク時 pic.twitter.com/HkALfdHAdE
— 蛙亭 中野 (@nakano_krkr) November 13, 2021
1 声量(声の大きさ)
声が大きいと声が小さい時より聞き取りやすくなり、対人で覚えてもらい易くなる利点もあります。また大きな声と小さな声を上手く使い分けることで相手に違った印象を与えあり話の説得力も上がりやすくなります。
中野はやや声は大きいと思います。〇
2 音高(声の高低)
声が高い場合も低い場合も、普通の人より印象に残りやすいです。感情の高ぶりは声が高い方が低い場合より、伝わりやすいといえます。
中野の声は高いほうだと思います。◎
3 リズム(ペースや速さ)
これは話しが速いかゆっくりかである。速く話すと興奮している印象になり、ゆっくり話すと話す内容を強調したり聴く相手が落ち着き話す内容が伝わりやすくなります。
中野のリズムは早いほうでしょう。〇
本日、イワクラ先生がみやざき大使になられました!さすがです! pic.twitter.com/uqFtQvn7uY
— 蛙亭 中野 (@nakano_krkr) November 14, 2021
4 間(ま)
いきなり話すのではなく、話し出すタイミングをずらしたり、効果的な沈黙を活用することがある。リズムや話すテンポを変えることが可能となります。
中野の間の取り方は、お笑い芸人なので重視して研究を重ねています。間の取り方は人より優れていると思います。◎
5 音色
声の質感のことで豊かさや滑らかさ、暖かみを現す要素となります。訓練によって音色のレベルと上げることが可能となります。レベルが上がると表情や感情表現も豊かになってきます。
中野の音色は〇と◎の間ではないでしょうか?
こうして見ると、中野は声の5大要素を良い意味で、自分の武器にできてると思います。
オールナイトニッポンPODCAST#蛙亭 のトノサマラジオ ep.57配信🙌
#けいちょんフェス で宮崎凱旋した蛙亭🐸
楽しいイベントだったようですが何やらツッコミどころがあったようで🏖🍖
後半は #のな です🎤
そして #プルプルこんにゃく人間 についてお知らせも👽 #蛙亭ANNP https://t.co/ndZMGipW6t pic.twitter.com/j1rSWku4We— 蛙亭のトノサマラジオ[オールナイトニッポンPODCAST] (@krkr_annp) November 16, 2021
声の要素(プラスα)
6 音律(韻律、プロソディー)
音声の長短やアクセント、子音・母音を規則正しく繰り返す音楽的な調子のこと
7 声域
声の深みを現します。通常は喉から声を出しますが、喉から下から声を出せるようになると力強さを相手にアピールすることが可能となります。
中野が使う擬声語もくせになる
中野の声には上で述べた要素以外で、擬声語も忘れてはいけません。
擬声語とは「わんわん」「おぎゃ-」「きゃー」など人間や動物の発する声や音になります。
最近の蛙亭のコントで「パン屋さん」というのがあります。その中で中野はパン屋でアルバイトする少年(小学生?か中学生?)を演じています。
コントの中で少年のクセなのか、時々「クー」とか「フ―」とため息まじりで高めの声を発します。これを何度か口にするのですが、何か不思議な気持ちにさせられます。決して嫌な気はしません。コントを見終わった後も頭にこびりついています。
彼は幼い子供を演じる時に時々この「クー」や「フー」をいい塩梅でセリフに盛り込みます。よくわからないのですがこれもクセになります。相方のイワクラ女史は「可愛い」と言ってケラケラ笑うことが多いです。
まとめ
蛙亭の中野の声は「声の5要素」ともプラスの特徴を持っていて、コントで変わった服装をしていたり怪しいキャラで登場しても、いつのまにか「蛙亭ワールド」「中野ワールド」に引き込まれてしまいます。
彼はコントの設定のリアリティーを徹底的に追及していて、演技力もあります。インタビューで「違和感なく見てもらえる演技」を意識しているようですが、声にもますます磨きをかけて「キングオブコント優勝」含めさらなる高みを目指してほしいと思います。